3連休ができたので瀬戸内海ライドをしてきた話 - Part 1
3/15(金)。
休日出勤の振替を当てて3連休を作ることに成功。
せっかく暖かくなってきたので自転車旅行をしたいと思いGoogle Mapを眺める。
東北方面はまだ寒いし、房総半島は昨年11月に行ったばかり。
なかなか決まらないまま何日かが過ぎ、連休は目前に。
ふと、いままで3月に走りに行ったことがある場所を思い出したとき、
院生時代に出席した学会の会場が広島で、空き日のために自転車を郵送して
しまなみ海道へ行ったことを思い出しました。
これだ。
朝5:30。ひたち野うしく駅を出発。
東京駅からのぞみに乗り、福山を経て尾道へ。到着は11:30。
山陽本線の黄色い車両、かわいくて好きです。
かつて来たときよりも駅舎が新しくなっており、とってもハイカラ。
まだ自転車にまたがってすらいないのにワクワクしてきます。
いくつかの会社が運行している連絡船に乗る必要があります。
もっともアクセスが良い連絡船は駅のすぐ目の前から出ている「尾道駅前渡船」で、
今回もこちらを使いました。乗車賃120円也。
同業者はお二人。お互い、今日も1日ご安全に!
連絡船を降り、コンビニでドリンクの補給。
お昼ご飯は…道中で適当に。
それでは、いざ、今治へ。
前回のしまなみ海道は5年前。
広島市で開かれる学会の参加日程で空き日ができることがわかり、
当時乗っていたESCAPE R3を宅配便で宿泊先のホテルへ。
猶予はたった1日しかなく、景色は楽しみつつもしまなみ海道の往復160kmを
ひたすら走り抜けただけのライドでした。
今回は5年前の穴を埋めるため、1泊2日で楽しむ…予定でした。
さて、出発から8kmほど。
メインルートにかかる橋ではありませんが、しまなみ海道が始まった感を表す
特徴的なランドマークだと思います。
赤い橋の後ろに薄っすらと見えている吊橋が、向島と因島を結ぶ因島大橋です。
しまなみ海道の有料道路は島と島を最短距離で突っ切る構造となっているため、
橋は非常に高い場所にかかっています。
そのため、自転車で島を渡る場合は傾斜こそゆるいものの、何度も登坂攻略を
強いられることになります。いえいえ、平坦だけではつまらないので
スパイスと捉えましょう。
いつのまにか自転車の通行料金が無料化されているようです。
5年前に来たときはお金を払った覚えがあります。
期間は今の所2020年3月31日までとのこと。今のうちだぞ!
因島大橋を渡り坂を下っていると、右手に灯台が見えたので寄り道。
因島大橋記念公園の奥に建つ大浜崎灯台。明治27年から海を照らしている
非常に歴史の長い灯台です。一時、灯台の業務を停止して潮流観測所としての
業務を行っていたようですが、その業務も昭和29年に停止し再度灯台として
仕事をしているとのこと。
手前の3つの塔がある建物は現在展示スペースとなっており、灯台で使用されたレンズや点滅器などの機材が飾られています。
灯台を見学したあとは、すぐ脇にある「はっさく屋」さんでおやつを買い出発。
けれども眺めが良かったのですぐに止まって写真撮影。ぜんぜん先に進まない。
そういえば今回の装備を紹介していませんでした。
といっても、これまでとほとんど変わりません。
Panasonic FRCC01にホイールはレーシング3。
フェアウェザーのフレームバッグにトピークのバックローダー6Lです。
変えたところといえば、
・ヴィットリアのツールケースからシマノのツール缶×2に変更
・ペダルをシマノPD-A530からシマノDeore XTのPD-M8020に変更
の2点。
シートチューブのツール缶にはチューブや携帯工具、鍵など。
ダウンチューブのツール缶には輪行バッグ(オーストリッチSL100)、
スプロケットガード、メンテ用グローブが入っています。
シマノのツール缶に変えた理由は、ヴィットリアのツールケースより容量を
増やしたかったからと、輪行バッグを濡れずに携行したかったから。
ペダルはシマノMTB用コンポのセカンドグレード、Deore XTから。
両面ビンディングは本当に楽で、クリートキャッチのミスは激減。
仮に一発ではまらなくても次のキャッチのタイミングまで結構粘れます。
変更前の片面ビンディングであるPD-A530もいいペダルです。
こちらはこちらで、クリートやビンディングにトラブルが起きてもフラット側で
走りきれるという強みがあります。
また、真夏の灼熱ライドですと、ビンディングを外すだけで脚がつる経験を
したので、そういった場面でも重宝しそうです。
適材適所ってやつですね。
さて、因島は道路の青ラインを外れて別ルートへ。
前回は通らなかった、村上水軍で有名な因島水軍城へ向かいます。
道中の河口の風景がまたのどかで、景色を見ながらぼんやりしていたくなります。
ちょうど写真を撮ったこの河口のあたりには本因坊秀策の史跡があります。
走り始めてから20kmで因島水軍城に到着。
が、このゲートから城の入り口までは傾斜15%・300mの登坂。がんばりましょう。
因島水軍城は現在二の丸を資料館として開放されており、瀬戸内海を統治していた
村上氏の歴史をはじめ、かつて使用された船や武具、瀬戸内海芸予諸島の地理を
説明したジオラマが展示されています。
すこし前にベストセラーとなった「村上海賊の娘」はまさにここがモデル。
作品を知っている人はきっとニヤリとするかもしれません。
城見学をしたところで、時刻は13:30過ぎ。
さすがにお腹が空いてきたので昼食を食べに店を探します。
ふたたび道路の青いラインと合流し、生口島へ渡る橋に向かって走っていると、
1件の定食屋を発見。時間的にもお店が閉まり始める時間のためここでお昼を
食べることに。
日替わりランチ700円。ほー、いいじゃないか。
腹がペコちゃんのところに現れるハンバーグ、白飯が秒で消えていきます。うまぁい。
ナスの揚げ浸しもさっぱりふわっとしていて食欲を増進させてくれます。
最後は味噌汁でほっとしてフィニッシュです。
ザ・定食というくらい定番で素朴なメニューですが、程よいボリュームと
サラッと食べられる味で自転車に乗っているときの食事にピッタリ。
こういうのでいいんだよ、こういうので。
ご飯を食べてばっちり補給をしたところで、第3の島、生口島へ突入です。
と同時に強烈な向かい風。アプリで見たところ、南西からの風6m/s。
体感、道の斜度2~3%増しです。ところどころ平地なのにインナーに落とす始末。
登坂箇所はなおさらキツさマシマシです。
誰だ?のぼりはスパイスとか言ったの。
向かい風の生口島を走り始めて約4km。ドルチェ瀬戸田本店に到着。
昼食から30分経たずにおやつの時間です( ◠‿◠ )
ダブルアイス(瀬戸田レモン&尾道イチジク)
うーーーまいです。キリッとした酸味のレモンと優しい甘さのイチジク。
無限に食べれる美味しさです。特にイチジクアイス。こんなに美味しいとは。
ダブルでイチジク&イチジクにしてもいいくらい好きです。
ロマンチック。
ロマンチックベンチを眺めながらアイスを堪能したところでライド再開。
相変わらずの強風向かい風。スピードよりも体力セーブを念頭に置きながら
ペダルを回していきます。
4つ目の島大三島へ渡る多々良島が見えてきました。
レモンアイランド・生口島。
この記事を書きながらGoogleMapを見ていたところ、「レモンガチャガチャ販売所」なる場所があるみたいです。
ちょうどこの立て看板がある、生口島から多々羅大橋へ登る坂の手前のようです。
ガチャで本物のレモンが買えるとのこと。気になる…。
多々羅大橋を渡って愛媛県へ突入。まだ40kmしか走ってないです。
橋の上は遮るものもなく風の強さが増します。横風注意。
サイクリストの聖地碑、いかねば。
こちらですな?
坂を登るんですね?
いろはにほへと、に合わせてことわざが掘られた石碑が並びます。
いろは坂の名がつくだけあり、傾斜も5~7%。
坂の上に石碑が見えています。
違うんか
どこだサイクリストの聖地碑…。
この石碑の先も坂が続いていたので念の為更に登ってみましたが、
展望台があるだけでした。
はたして5年前の自分は聖地碑へ行ったのか…。
ありました。
坂なんて登る必要ありませんでした。ゆ゛る゛さ゛ん゛。゛
よくよく見ればTwitterやブログなどでよく目にするアレですね。
アイツ・コイツ・ソイツ・ドイツ
な感じのサイクルスタンドです。シュール。
サイクリスト聖地碑と合わせて「道の駅 多々羅しまなみ公園」にも立ち寄り。
お土産でしまなみグッズ購入です。荷物を増やしていく。
ボトルは青色と茶色でAG2Rっぽいカラーリングですね。
ちなみに「島」ボトルと「波」ボトルの2パターンあります。
今回は島ボトルを買ったので、波ボトルを揃えるためにももう1度来なければ。
さて、大三島に入り道の駅で道草を食い終わったところで、時刻は16:00過ぎ。
流石にゆっくりしすぎてしまい日もだいぶ傾いてきてしまったので、
少しスピードを上げることに。
大三島に引かれた青ラインは短く、5km程しかありません。
ほどなくして伯方島への橋が見えてきます。
これまでは斜張橋が多かったですが、めずらしくアーチ橋です。
風強くなってますね?
伯方島に入ると見えてくる造船所の巨大なクレーン。
ここにもしまなみの文字が。
伯方島の青ラインは更に短く、4kmほどですぐに大島に入ります。
春の夕焼けに霞む芸予諸島。
夕焼けの海沿い。
大島は11kmと前の2つの島よりもちょっと長いですが、その殆どは内陸でしまなみ海道の中ではおそらく山岳賞のポイントとなりうる場所です。
すなわち登り。向かい風で削られたあとの登坂は地味にキきます。
登坂が終わったあとのくだりでは、しまなみ海道最長の橋である来島海峡大橋が姿を表します。
その距離4km。あと少し…、と思ったのが甘かった。
この来島海峡大橋こそ最大の難関。
遮るものがなにもない橋に加え、約1~2kmに渡って描く微妙なアーチのおかげで
立派な峠レベルとなっています。
ココに来てついにインナーローを使い、時速も12~13km/h。
この日1番顔を歪めた気がします。
それでも耐えて耐えて耐え抜いてついに…。
5年ぶりのしまなみ海道攻略達成!
すっかり暗くなってしまいましたが、マシントラブルもなく無事人生2度めの四国の地を踏みました。
前回は愛媛に到着したあとすぐさま広島へ戻らなければならなかったため、四国での滞在時間が40分という悲しい状況でしたが、今回はしっかり宿をとっています。
というわけで今治市街を走り、今日の宿「旅館 米長」さんに泊まります。
お宿の若女将さんが良い人柄で、チェックインのやり取りだけでも癒やされました。
自転車はばらしてお部屋に持ち込んでOKとのことだったので、輪行袋にパッキングして持ち込ませていただきました。
といっても素泊まりなので、食事を取りに行ったあとです。
お部屋の中はこんな感じ。
良いです。畳の部屋大好きです。
こういう雰囲気のお宿は宿泊料も比較的安くてホント嬉しいです。
やはり腹もペコちゃんなので、食事へ繰り出します。
とりあえず荷物を置き、若女将さんに教えてもらった近くの割烹料理屋「瀬戸」さんへ。
旨
ひたすら海沿いということで、やはり魚介を選んで正解でした。
鯛の釜飯がほっくほくでこれ単品だけでも満足してしまいそうですが、
刺し身に天ぷら、更に追加のサザエのつぼ焼きが満足ゲージを余裕で限界突破させてきます。
ちょっと高くついてしまったけど、ままま、せっかくの遠出なので妥協なしで。
宿に戻ったあとは、お風呂に入り、買ったまま食べるタイミングを逃していたはっさく屋さんの大福をぱくり。
はっさく大福がこれまた美味しく、果肉がごろっとまるまる詰まっており、それが絶妙に甘酸っぱくて頬がにやけます。
もう3つくらい買っておけばよかった…。
間食してぐだぐだして、23:00には就寝。
なんか摂取カロリーのほうが多い気がするけど、誤差だよ誤差。
翌日はとびしま海道の予定。晴れますように。
つづく。