サイクルモードの時期が来たので400kmくらい自走してきた話 Part2
11/10(土)。朝5:00起床。
なぜ仕事の日はギリギリまで寝ているのに自転車旅では早起きなのか。
自転車乗りの永遠の謎である。
Part1はこちらからどうぞ。
この日の天気予報は晴れ。のはずですが霧が立ち込めていて実質曇り。
いえいえ、雨が降っていないだけもうけもんです。
乾いたウェアをサドルバッグにしまい、部屋を片付けチェックアウト。
バーベキュースペースをお借りして自転車を組み立てます。
そういえば、昨日の雨天ライドでチェーンオイルがすっかり落ちてしまいました。
が、こんなこともあろうかと、お守りとして持っていたチェーンオイルが
ついに役立つときが来ました。
ダイソーにあった化粧水などを入れるボトルに普段使っている
チェーンオイルを半分ほど。ちょっと滴下しづらいですが、
根気よく降っていればまんべんなくチェーンにオイルを行き渡らせる
ことができます。チェーンオイルをさして走り出すと足取りが
軽いこと軽いこと。フリクションロスって大きいんだなぁと改めて実感しました。
さてさて、自転車の準備も整ったところで御宿町を出発。
念の為、クリートのボルトを目一杯締めてスタートです。
ようアミーゴ。
今日は基本的に国道128号に沿って房総半島最南端によりつつ、
富津までの145kmのルートです。昨日より50kmも短いし雨も降ってない。
楽勝だな!!
スタートして10km地点、早速寄り道です。
松部漁港の交差点を左折し、かつうら海中公園へ向かいます。
走り始めて早速ですが、房総半島の南側はトンネルがかなり多いです。
御宿から鴨川の間は山が海に突き出たような地形となっておりトンネル連続地帯。
サングラスはヘルメットにさしておくのが吉です。
房総のトンネルを抜けるとかつうら海中公園だった。
かつうら海中公園には岸から60m先に作られた海中展望台があり、
水深7mの世界を覗くことができます。
もともと水族館が好きな質ゆえ、ぜひともよってみたいスポットでした。
が、いかんせん早く着きすぎました。
開園が9:00なのに対し、到着が8:30ちょっと前。
ま、焦る旅でもないので海を見ながらベンチでぼんやりしながら待つことに。
朝から海辺でぐだぐだするなんて、なんていい休日だぁ。
近くを散歩したり写真を撮ったりしながら待つこと30分。
開演の時間になったのでチケット売り場へ。一番乗りですよ、一番乗り!
崖沿いの橋を歩きながら、海中展望台を目指します。
橋から見る崖沿いの景色はこれまた興味深い地形をしています。
ここはかつて養殖のための施設であり、上の写真のクレーンや四角い堀跡は
当時使用されていたイケスの名残らしいです。現在はダイビングスポットと
なっているようであり、実際にダイビングしている人も見かけました。
地層マニアも喜びそう。
さて、海中展望台へ突入です。
96段の階段をくだり、いざ海底7mの世界へ。
巨大な水中ゴーグルで除く房総半島の海底風景。
たくさんある窓のどこを覗いてもたくさんの魚の姿を見ることができます。
この場所がすごいのって、魚たちを人工的に囲った水槽ではなく
自然の海を泳ぐ魚たちを見れることだと思います。
最近の水族館はきれいに整備されているし、浅瀬から深海まで実に多様な
生き物たちを見ることができます。でも、これって魚たちを囲って観察
しているんですよね。
一方かつうら海中公園の海底展望台は、むしろ自分が囲まれているんです。
透明な壁のない本物の海をのびのびと泳いでいる魚たちはいつまでだって
眺めていられます。
海底の風景をひとしきり楽しんだあとは、海中公園の向かいにある
千葉県立博物館の分館、海の博物館へ。
分館だけあって規模は小さいですが、陸上の植物や地形、そしてもちろん
海の仲間で、この房総半島の自然模様を学べる貴重な施設です。
なぜかリカちゃん人形。
とおもったら、種子が服にくっつく植物の紹介でした。ナイスアイディア。
外にはツチクジラの骨格模型。
このあと通る予定の南房総市和田町では、日本で4箇所しかない捕鯨基地と
なっているようです。もちろん、くじら料理が食べられます!
気がついたら1時間以上経っていました。
こういうローカルな施設って油断していると思いの外面白くてついつい
長居してしまいます。また、うっかりしていると存在自体を見落としてしまい、
あとから来たくなってもなかなか来れないことがほとんどです。
運良くローカル施設を見つけたら、積極的に寄っていきたいところですね。
かつうら海中公園をあとにし、国道128号を更に南西へ進みます。
風向きは相変わらず向かい風気味ですが、まだ穏やかな方です。
まだまだトンネルも多く続きます。が、それも鴨川まで。
トンネルゾーンは鋸南町まで出てきません。
というわけで鴨川シーワールド。
大学時代に来たことがあるため、今回はスルー。やっぱりカップルだらけ。
鴨川を過ぎたあたりで時刻も11:00を過ぎたところ。
段々と空腹が強くなってきました。はやくくじらが食べたい…!!
あぁ、でも景色がよすぎる…!
途中、道の駅鴨川オーシャンパークでドリンク補給。
ここも大学時代に寄ったなぁ。
えーっと、アクエリアクエリ…。
うまそう(うまかった)
ローカルドリンク。飲まずにはいられません。
たしか、以前しょうゆサイダーってのも見かけたことあったのですが、
今回は売っていませんでした…。
御宿を出発して40kmをこえたところ。南房総市の和田町につきました。
午前中寄り道しすぎて、昼過ぎなのにまだ40kmしか走っていないという事実。
とりあえず道の駅和田浦WA・O!に寄ってみます。ワァオ。
県立博物館の分館にあったものよりも更に大きなツチクジラの骨格、
ちびっこたちの遊具、折り紙。どこもかしこもくじらがいっぱい。
おおぅ、なんとも物騒な機械。
くじら漁で使う銛です。生々しい…。
一通り道の駅を見学し、会社へのお土産を買ったあとは、
いよいよくじら料理のお店へ。
お店の名前は「ぴーまん」さん。なんとも可愛らしい。
さてさて注文せざるは・・・
くじらソースカツ丼!
ええ、パワー重視の選択です。
くじら肉って独特の風味があるため、人によって好き嫌いが分かれると思います。
しかし、そのくじら肉を揚げることで、ものすごくジューシーでクセなく
食べることができます。くじら肉は生でしか食べたことがなかったため、
揚げるとこんなに美味しいとは目からうろこです。
ザクザクとした食べごたえのある衣に肉厚でジューシーなくじら肉。
これから訪れる方には、ぜひとも刺し身だけでなく揚げ物も試していただきたいです。
くじらのソースカツ丼でパワーを蓄えたあとは、いよいよ房総半島最南端へ。
時刻は14:00。最南端までは20kmほどなので15:00くらいには着くでしょう。
国道128号から国道410号、房総フラワーラインへ。
しばらくは防風林と漁港風景が続きますが、しだいに視界がひらけ、
海のすぐそばを走ることになります。
岸に打ち付ける白波と水平線を眺めながら延々と続く平坦。
風の穏やかな日であれば最高のサイクリングコースです。
気がつけば野島崎灯台の看板が。
ぴったり1時間、房総半島最南端に到着です。
白くそびえる野島崎灯台の脇を抜け、さらに海に近づきます。
祝!房総半島最南端の地!!
ついに…ついにたどり着いたんやなって。感無量です。
ここまでの道のり265km。まだ2/3なのに、なんだかやり遂げた感がすごい。
いえいえ、モチベーションは高いまま。まだまだ走れます。
そうだ、ついでに…
房総半島最南端ベンチ
ちょっとした岸壁の上にあります。ええ、カップルだらけでした。
吊り橋効果をふんだんに活かせるロケーションです。
ぼっちで来てる人なんて自分くらい。なーに、慣れっこですから!
ワイ、ここに( ˘ω˘ )スヤァ…。
房総半島最南端の地を踏みしめたあとは、沈み始めた太陽を追いながら西へ。
チーバくんのつま先からお腹へかけて進路を取ります。
観光客の多い野島崎とは違い、人は少なくひっそりとした灯台です。
隠れスポット的な佇まいが、逆にいい味出しています。
もうちょっと日がながければ、灯台の下のお店でおやつでも買って一服したい
ところでした。
ちなみに洲ノ崎灯台による場合、ルート的には+10kmくらいの遠回りとなります。
房総半島を時計回りでまわる場合、国道410号を逸れてから再度合流するまで
暫くの間コンビニがありません。補給ポイントにはお気をつけて。
館山市街に着く頃にはすっかり日もくれナイトライドへ突入。
房総半島の西側は市街地を外れると、標高こそ低いものの山あいの道となります。
そのためトンネルも多く、歩道どころか路肩も殆ど無いような場所も多いです。
自分のように夜間走る場合、テールライトの電池切れに注意です。
そして、これから夜の房総半島ライドを予定している方に注意して頂きたいのが
イノシシの存在です。今回自分は君津市に入ったあたりで、
自分の50m位先を横切るイノシシを目撃しました。明らかに成体のサイズです。
千葉県はイノシシの被害が多いという報告もあり、遭遇する確率も
けっして低くはないかと思います。
VIVAが出している「きづきベル」は有効なアイテムかもしれません。
それにしても、怖くて写真撮っている余裕がありませんでした…。
無事イノシシを回避し145kmを走りきり、2日目の宿「ホテル君津ヒルズ」さんへ。
朝食込みで5,500円。ここも良心的なお値段です。
今日も輪行袋に自転車をパッキングして部屋へ。
ガーミン、フロントライト、テールランプなど一通り充填をスタートさせたあとは、
冷えと空腹を満たすため、近くにあった「麺s' Dining 司」さんへ。
ラーメン屋と思いきや、パスタやうどん、そばなど麺ならなんでもござれ。
その中でも迷わず一番ボリュームの有りそうなチャーシュー麺、そして白飯を注文。
ぶれとるがな。
あっさりした醤油ベースのスープに肉厚で柔らかいチャーシュー。
大粒にカットした玉ねぎがピリッとアクセントになってもりもり食べれてしまいます。
炭水化物+炭水化物+脂肪。昼も夜もパワー重視。
お腹が一杯になるに連れてどんどん頭と身体が冴えてきます。食事ってすげぇ。
自転車乗るときもコンビニ飯じゃだめですね。
飯屋入ろう飯屋。飯屋は自転車乗りのメシア。
ラーメン食べてお茶買って、宿に戻って風呂入って。
ウェア洗って乾かして、電気を消して布団へGO。
明日はいよいよサイクルモード。
つづく。
<今日のルート>