ふたたび真夏の能登半島を走ってきた話

能登半島はいいぞ。

 

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こんなに暑くなければ。

 

 

2018年7月。列島は異常なほどの暑さに包まれていました。

東京では観測史上初の40度越えを観測。岐阜や埼玉では41度代に突入。

もはや災害レベルとまで報道されるほどの、かつてない夏を迎えていました。

 

でも、社会人に与えられる休みは限られている…。

暑いからといって貴重な休みを自転車に乗らずに過ごしてしまうのはもったいない。

走るしかないんだよなぁ。

 

夏のライドといえば昨年の能登半島が印象に強く残っていました。

波打ち際のすぐそばを走ることができる千里浜なぎさドライブウェイ。

海沿いに建つ黒く艶やかな瓦の家々。数々の断崖絶壁と奇岩。

そして白米千枚田の青と緑のコントラスト。

これしかない。

 

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朝5時の常磐線始発に乗り、上野経由で北陸新幹線へ。

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茨城から金沢までは約5時間半かかり、始発で出ても到着は昼頃。

到着と同時に熱波に包まれます。

 

北陸新幹線の群れ。

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改札を抜け、兼六園口から外へ。

前回の反省を活かし、自転車の組み立ては目立たないところで。

兼六園口から出て右手側、タクシー乗り場方面へ少し歩くと

いい感じの柱と壁の陰がありますので、そこで組み立てると吉。

 

そしてお決まりのアングルへ。

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今回のパッキング装備はフロントバッグ+フレームバッグ+サドルバッグのフル装備。

というのも、今回はテント泊の予定。いろいろと積み込むのに四苦八苦です。

フロントバッグには輪行用品、グラウンドシート、ペグ。

フレームバッグはモンベルのマット、小型ランタン、モバイルバッテリー、ポール。

サドルバッグにはテント、着替え、折りたたみリュック。

車体込みの総重量は15kg近いと思います。

これに1眼レフK-5をたすき掛けするスタイル。レンズは18-135mm。

昨年よりも荷物の数は多いですが、それでもテルスフォト40を背負って走った

去年よりはマシです。

 

ドリンクを買いつつ12:00。120km先の輪島に向けて出発です。

前回同様、県道200号で犀川沿いを走りながら内灘町方面を目指します。

このルートは北鉄浅野川線と並行して走っており、時折オレンジの

顔をした電車とすれ違います。

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内灘駅を過ぎたあとは、海沿いのサイクリングロードには出ず、

県道162号で北上します。今回はやや時間が厳しいため、

海沿いのサイクリングロードを走る時間を短くしています。

 

海沿いよりも景色が劣る・・・なんてことはなく、

内陸ののどかな風景を楽しむことができるルートです。

なにより車が少なく舗装状況も良い。

それでも海が近いことまり、一部は砂が路肩に溜まっているところもあるため

気は抜けません。

 

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25kmほど走ると、道の駅高松に到着です。

少々遅いお昼を食べます。「かほくコロッケ定食」を注文。

大粒のお肉が入った食べごたえのあるコロッケ。うんまい。

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腹も満たしたところで再度出発。ここからはサイクリングロードを進みます。

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 写真では一見きれいに整備されているように見えますが、これはごく一部の

区間となっており、大半はアスファルトが荒く、場所によってはがっつり

砂で埋もれている場所もあります。

とくに千里浜なぎさドライブウェイ以降は砂がかなり深くなっており、

23cタイヤは降りて進むレベルです。(25cもキツイな…。)

 

そんなわけで30kmほど走ったところで、1年ぶりの千里浜なぎさドライブウェイ!

やっぱりここは特別です。波打ち際を自転車で走れるなんて。

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 ただし、千里浜なぎさドライブウェイを自転車で走る上で2点ほど

注意が必要です。

 

1つは砂浜への入り口。GoogleMapなどのルート作成や道路標識の通りに

すすむとたしかに今浜口という千里浜に着くのですが、入り口にはかなり深く砂が

たまっており、とても自転車では侵入できません。

もしこの「オムライス町」の看板が見えたら、自転車にとっては手前すぎです。

 

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入るポイントは赤矢印のルート。こちらは自分が昨年使用したルートです。

赤矢印のルートなら比較的安全に自転車も走れる砂浜に侵入できます。

ちなみにオムライス看板は青矢印とばってんのところ。

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赤矢印のストリートビューアスファルトから色の濃い砂浜までかなり近いです。

それでも砂が深かったり轍にのってバランスを崩すかもしれないので、

一度降りて砂浜に出るのが懸命です。

そう考えると、ビンディングSPD-SLよりSPDにしたほうが良かったなぁと反省。

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そして砂浜から一般道へ戻るときも注意。

欲張りすぎず、アスファルトの道へ短距離で戻れそうなところがあったら

戻ってしまうのが吉です。去年は千里浜ICあたりで一般道に戻れたのですが、

今年はもっと手前で走れるエリアがなくなっていました。

 

このあたりは正直その年の気候にもよると思いますが、砂の乾き具合でこの場所の

走りやすさが大きく変わると思います。今年は猛暑のせいで砂の乾きが

促進されたのか、自転車が走れる色の濃いエリアが昨年よりも少なく感じました。

塩分を含む細かい砂はコンポや車体にとってはよろしくないと思われるため、

これから行かれる方はよーくよく気をつけて走行してくださいね。

 

また、可能であれば千里浜なぎさドライブウェイは早朝に走るほうが良いです。

一般車も少なく悠々と走ることができます。やっぱり自転車は早朝ですね早朝。

 

ちなみに自分は砂浜でコケて右のSTIディレイラーがジャリジャリになりました。

このあとボトルを真水に移し替えてメッチャ洗浄しました・・・。

 

 

 

 

さて、千里浜なぎさドライブウェイを抜けたあとは国道249号に合流します。

交通量は少ないため気楽に走れますが、なにぶんアスファルトの照り返しが

キツイです・・・。補給食として持ってきたウィダーもぬるくなってしまい

食べるのも苦行です。真夏の補給食はアミノバイタルみたいな小さいジェルを

携行し、コンビニを見つけるたびに補給を入れるほうが精神的にも内臓的にも

良い気がします。

 

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能登半島には原発もあります。志賀原発

現在は稼働していないようです。

ちなみにWiki情報によると原発では初のグッドデザイン賞を受賞しているのだとか。

確かに綺麗な造形をしています。白いコンクリが化粧岩のように照らされ艶やか。

 

志賀原発を抜け、巌門でひと休憩しつつさらに北上。

世界一長いベンチがある「道の駅とぎ」は今回はスルー。

 

あっ、去年クランクのボルトが緩んでラチェットレンチを買ったホムセン!

も、今年はスルー。クランクはノントラブル!

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ホムセンのロッキーを過ぎたあとは国道249号を離れ、海岸線沿いに

県道49号を進みます。昨年は国道249号を進み結構な登坂を強いられたため、

今年は迂回ルートをとってみました。

が、こちらはこちらで難所だったり。細かいアップダウンが多いためリズムが

作りにくく、また道も複雑でナビがあっても分かりづらかったり。

そのおかげで一度道に迷い、高岩岬のどん詰まりに到着。何かの慰霊碑がありました。

流石に碑を撮影するのは失礼に当たると思い控えましたが、そこからの風景は

これまで走ってきた海岸線を一望できる大変良い眺めでした。

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再度ルートを県道49号に戻します。

このあたりは補給できそうなポイントも無く、淡々とアップダウンをこなします。

観光ポイントとしては「義経の舟渡し」や「ヤセの断崖」などがあります。

もっと時間に余裕があればゆっくり立ち寄りたかったです。

能登半島独特の断崖絶壁を眺めることができたでしょう。

 

ヤセの断崖を超えると再び国道249号と合流です。

ここでようやく輪島市に突入。あと30km。

昨年も撮影したトトロ岩はすっかりシルエットになってしまいました。

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門前町にあるファミマで最後の補給をしたら、ラストの登坂開始です。

すっかり暗くなってしまいました。夜のトンネル、撮影なんてするもんじゃない…。

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トンネルを超えれば後は長距離ダウンヒル。VOLT800の真価発揮です。

輪島市街地まで10kmのダウンヒルを終え、今夜の宿に到着。

 

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ハイ、宿です。

モンベルのステラリッジ1型。

近くのモンベルショップで少し値引きされて3.3万円。

グラウンドシートやマットなど込みで4万ほど。アウトレット品で揃えました。

使ってみたの感想は他のサイトでレビューしている通り、設営が非常に楽。

ものの10分程度で設営できます。

1型なので一人しか入れませんが、一人であれば余裕の広さ。

169cmの自分には十分なスペースです。

 

さて、設営も終わったところで風呂に繰り出します。

場所は輪島のメインストリート近くにある白山湯。昔ながらの銭湯といった感じで、

レトロ好きな人はすごく好きな空間だと思います。

青い湯船に約1時間、のんびり長湯をして疲れを癒やしました。

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その後は食事。能登と行ったら…

 

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のどぐろですね。

もうホント美味しいです。濃厚な甘みが口いっぱいに広がります。

アルコールがめちゃくちゃ飲みたくなるやつです。

が、やっぱり自転車移動なのでここは白飯と合わせていただくことに。

最高に贅沢なご飯のおかずでした。

 

このあとはコンビニで水を買いつつテントに戻り就寝。

翌日に備えます。

 

 

 

・・・。

 

 

 

朝5:00起床。じっとりした暑さで目が覚めました。

今日も暑くなりそう。でも海沿いは波の音と時折吹く涼しいが暑さを

和らげてくれます。

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輪島の朝市で朝食を取る予定でしたが、まだまだ時間があるので

これまた昨年も訪れた白米千枚田へ。

輪島市街を通りながら、やはり国道249号を進みます。

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海岸線沿いのアップダウンをこなしながら、1時間弱で白米千枚田に到着。

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今年もこの景色を見ることができました。

傾斜地に現れる緑と青のコントラスト。これを見るだけでも能登半島

走る価値があります。

 

早朝のこの場所は観光客もほっとんどおらず写真も取り放題。

この特別な場所をじっくり堪能できました。

 

1時間ほど写真を撮ったり水分摂って休憩したりして時刻は7時30分くらい。

そろそろ輪島に戻れば朝市の時間です。

やや下り基調の道を戻りながらいざ朝食へ。道中2人の自転車乗りとすれ違いました。

暑いなかご苦労さまです。

 

朝市に着いてからは朝から海鮮丼。

去年はどうも食欲が沸かず、海鮮を楽しむことができませんでしたが、

今年はしっかりお腹が空いてます。昨年よりは真夏のマネジメントがうまく

なった…かも。

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白米千枚田も見れ、朝から海鮮丼も食べれたので、昨年通り穴水町へ抜けることに。

本当は能登半島1周したかったのですが、前日に何度が脚が攣ったり

朝から30度超えの気温にやられてしまい、テント泊での1週は無理と判断しました。

本当にテント泊で1周するなら、春か秋じゃないとキッツイですorz

 

というわけで県道1号でちょっとした山越えをしつつ南下。

自販機や休憩どころを見つけたら小休憩を入れつつ登ります。

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またどうぞ輪島。次はもっと涼しい季節で。

というか能登って空港があるのか。知らなかった…。

せっかくだから使ってみても良かったかもなぁ。

 

15kmほどの登坂を終え、さぁそろそろ下りだ…というところでパンク。

なんだろう、久々にパンクをしました。

タイヤに小さく裂けたあとがあったので、なにか尖ったものを踏んだかもしれません。

近くの木陰に移動しパンク修理。

レーシング3とヴィットリアのオープンコルサはタイヤが外しやすく

メンテがラクラクです。というか単にヘタれてきてただけ…?

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ちなみに輪行時やパンク修理などで使うメンテナスグローブとして、

軍手ではなくPCメンテ用のグローブを用意しました。

軍手と比べて生地が薄いためかさばらず、また毛羽立たないのでタイヤ内や

スプロケに余計なゴミが付きません。

またビニール手袋よりも手触りがよく蒸れたりもしません。

なんどでも使い回せるのもナイスなポイントだと思います。

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ちらちらと見えている赤い筒みたいなのに、輪行グッズと合わせて収納しています。

この赤い筒はダイソーに売っているペットボトルケース。

これにオーストリッチのSL-100と、ホイールとフレームを固定する

マルトのゴムバンド、スプロケカバー、ショルダーストラップ、

ディレイラーガードを入れてジャストサイズ。

これでもまだちょっと隙間があるので、そこへ上のグローブをねじ込んで完成。

サドルバッグに入れてもよし、ボトルケージに挿してもよしのすぐれものです。

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ちなみにこのマルトのゴムバンド、単純な構造ながら大変使い勝手がよく、

従来のストラップよりも取り付けが簡単で固定力も抜群。

これまでの輪行作業を更に楽にしてくれます。値段も安いので超オススメです。

 

マルト(MARUTO) 車輪固定フック(3本) 34633

マルト(MARUTO) 車輪固定フック(3本) 34633

 

 

 

話題がそれてしまいましたが、無事パンク修理も終え穴水町へ到着。

お昼を済ませつつ、のと鉄道で帰路につくことに。

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✌( ◠‿◠ )

 

 

 

 

重い荷物を背負って走った昨年とは違い、バイクパッキングで臨んだ

能登半島ライドでしたが、時間の猶予が短く急いでしまったが故に

脚に疲労をためてしまいました。日が沈んでしまうことによる

焦りで1日目は景色を楽しめなかったのがもったいなかったです。

やっぱり自転車は朝早いことに越したことはありません。

能登半島はじっくり時間をかけてめぐりたい場所なので、

今度は4連休とかを作って走りに来たいところです。